マンションで騒音トラブルが起きると、管理会社が「騒音注意」の張り紙をしてくれたりしますよね。
騒音で困っている人にとっては、まさしく救世主的な存在です。
でも、よく考えて書いてもらわないと、張り紙を掲示しても効果はありません。
また、救世主といいながら張り紙に期待しすぎるのもよくありません。
この記事では、マンションの騒音トラブルで張り紙を張る効果やメリット・デメリットを紹介します。
張り紙の例文については以下をご覧ください。
騒音注意の張り紙のメリット
張り紙で生活騒音を注意するメリットは次の通りです。
メリット① 依頼者の身バレを防げる
騒音注意の張り紙は「マンション管理会社からのお知らせ」という体で書きます。
なので通報者の部屋番号がバレることはありません。
今の時代、騒音主の逆上が怖いけど、部屋番号が知られないのは安心ですよね。
メリット② マンション全世帯に伝達できる
張り紙は、マンションの入口やエレベーターとか、全員の目に届く場所に貼ってくれます。
だから騒音主はもちろん、別の住民にも「生活騒音で迷惑している人がいる」ことを伝えられます。
騒音主一人一人に個別に対応するのに比べたら、めちゃくちゃ効率いいですよね。
実際、自分のことじゃないにしろ、張り紙を見て生活を改めた人もいます。
メリット③ マンション管理会社がやってくれる
文面の作成や印刷、掲示といった作業は全部、マンション管理会社任せでOK。
「騒音トラブルは当事者間で頑張れ」という置き去り感がある中、頼りになりますね。
まあ毎月共益費も払っているんだし、管理会社が張り紙を貼ってくれるのは、当然といえば当然。
いずれにしても、手間がかからないのは大きなメリットです。
メリット④ 心当たりがある人には伝わる
マンション全世帯に配る手紙やマンション入口の掲示って、そもそも効果がないって意見もあります。
一方で、「そろそろ注意されるかも?」って内心ビクビクしてる人がいるのも事実。
張り紙の書き方を工夫すれば、本人だって気づきます。
心当たりがある人には、自分事だと感じて、生活音を改善してくれる可能性がある。
騒音注意の張り紙のデメリット
一方で、騒音注意の張り紙にも次のようなデメリットがあります。
デメリット① 他人事だと思う人が大半
マンション全体への注意書きだと、責任感がどうしても薄まってしまいます。
注意書きを見ても「この音、うちじゃない」って簡単に思ってしまう。
これは、心理学で傍観者効果というそうです。
特に、張り紙の書き方が悪いときは他人事だと思われやすいです。
「みんなが気持ちよく過ごせるように注意しましょう」
「深夜は音が伝わりやすいです」
こんなの言われなくたって分かりますよね?
あたり前なことを強調して注意しても、誰も言うことを信じてくれません。
デメリット② 直接クレームを受けるまで改善しない人がいる
マンションには本当にいろんな考えを持った人がいます。
自分の生活音を注意されても、生活を一切改めない人もいます。
このような自己中心的な人の場合、張り紙の試行錯誤は効果なし。
手紙や口頭で直接注意するしかないでしょう。
デメリット③ 相手を特定できる内容は書けない
マンションの掲示では個人を特定できるような内容を載せることはできません。
たとえば部屋番号を書いたりすると、名誉棄損になる可能性があるから。
そのため注意喚起の掲示では、やんわりした表現になってしまう。
結局、マンションの張り紙は広く浅く伝えることしかできません。
騒音注意の張り紙を依頼する方法
マンションで生活騒音注意の張り紙を貼ってもらうには、マンション管理会社に依頼します。
管理会社に電話で連絡するのが手っ取り早いでしょう。
マンションに投書箱があるときは、クレームの内容を書いて入れるという手もあります。
いずれにしても大事なのは、事実を具体的に伝えること。
電話する前に、以下の4点を整理しておきましょう。
- 騒音の発生する方向(もしくは部屋番号)
- 騒音の発生する時間帯
- どんな音か?何かわからなければ、音の長さや高さ・大きさ。
- 発生頻度。定期的に繰り返される音か?不定期か?
自分で勝手に張り紙を張るのはNG
マンション掲示板やエレベーターに、自分で勝手に張り紙を張るのはいけません。
そんなことをすると、マンション管理会社からあなたのほうが注意されてしまいます。
少なくとも、「自分はマンションの規約に従ってちゃんと生活している」という姿勢・態度が重要。
厳しい言い方だけど、ルールを守れない人が他人にとやかく言う資格はありません。
管理会社が思ったような張り紙をしてくれないときは?
「張り紙をしてくれたんだけど、自分が想像していた内容と違う・・」
マンション管理会社にうまくクレームが伝わらないと、効果がなさそうな張り紙になってしまう。
それなら、「文面は私が作るので載せてくれませんか?」とマンション管理会社に持ちかけてみてはどうでしょう?
マンション管理会社も一つのトラブル対応に、それほど長い時間をかけていられないはず。
ひょっとすると快諾されるかもしれません。
張り紙は名誉棄損になる?
マンション管理会社が生活騒音注意の張り紙を貼るだけでは、騒音主の名誉毀損になることはありません。
ただし次のようなことが重なると、名誉毀損で訴えられる可能性があるので注意しましょう。
- 部屋番号や名前付きの張り紙をする
- マンション管理組合の総会でも名指しでクレームする
- 事実ではない騒音についてクレームする
まとめ
以上、騒音注意の張り紙を張る効果やメリット・デメリットを紹介しました。
騒音に悩んだら、まずは注意喚起の張り紙を管理会社に依頼してみましょう。
張り紙がダメでも大丈夫。
次の手は相手に直接、手紙を投函することです。