マンションの騒音対策をして、近隣住民へ迷惑にならないようにしたい。どうすればいいの?
こんな疑問を解決します。
マンションに住むなら、お互いの生活騒音に気をつけて、気持ちよく過ごしたいですよね。
そのためには、まず自分の家が騒音源にならないように対策したい。
とはいっても、どんな騒音に注意して対策したらいいのでしょうか?
この記事では、マンションで苦情が多い騒音ランキングを元に、効果的な騒音対策を紹介します。
マンションで苦情が多い騒音は?
初めに、マンションでクレームが多い騒音を確認しておきましょう。
以下は騒音トラブルになった音の種類とクレーム件数です。
ご覧のように、足音や扉の開閉音(43.7%)へのクレームがダントツです。
第2位が話し声・怒鳴り声(19.7%)、第3位が楽器やオーディオの音(8.5%)とペットの鳴き声(8.5%)。これ以降は、掃除機や洗濯機などの音(7.0%)、子供の泣き声・騒ぎ声(7.0%)と続きます。
騒音クレームを減らすには、発生頻度の高いものから対策するのが効果的といえそうですね。
ということで、ここからは騒音クレームが多い順に、具体的な騒音対策の方法を紹介しましょう。
足音やドアの開閉音への対策
共同住宅で最も騒音トラブルになるのが、足音やドアの開閉音です。
「ドシン」という低くて鈍い音になるのが特徴で、重量床衝撃音と呼ばれています。
クレームがとにかく多いので、重量床衝撃音への対策だけは最低でもやっておきましょう。
まずおススメするのが以下3つの対策です。
対策① 防音マットを敷く
最初に紹介するのが防音マットです。
足音の防音には、重量床衝撃音への効果が高いマットやカーペットを使用しましょう。
フローリングのままで生活したいという人がいますが、これだけは絶対にNGです。
カーペットなしのフローリングだと、ボールペンを落としただけでも下の階に伝わります。下の階が神経質な人だと、これだけでズドンと床を突き上げて来るほどです。
防音専科mute
床衝撃音低減性能等級(ΔLL等級)が-6と、最高峰レベルの防音性能を持つ防音マット。
タイルカーペットなので、部屋の大きさに関係なく、好きな場所に敷けます。床暖房にも対応しているのでリビングにも敷けます。
ただ防音性能が高い分、厚さは1.8cmと通常のカーペットの2〜3倍あるので、足を引っかけやすいのが難点。1㎡当たり8,250円。
ピアリビング 足音マット
カーペットの下に敷ける防音マットです。
防音カーペット(静床ライト)と重ねると、ΔLL等級が-6になります。
静床ライトは日東紡マテリアルの防音マットです。
ニトリ 防音タイプ吸着パネルマット
床衝撃音低減性能等級(△LL等級)が-5と、十分な防音性能を持ちます。
厚みは1cmで設置しやすいです。床暖房の上も設置OK。ネット販売限定です。1㎡当たり2,530円。
ニトリ 弾力に優れている木目調パズルマット
弾力に優れているパズルマットです。厚みは1.6cm。
ただし、床暖房の上では使えません。子供部屋や廊下、玄関などにいかがでしょうか?
1㎡当たり1,230円です。
アルジップ プレイマット
赤ちゃんや幼児がいる家庭なら、子供の安全も守れる超厚手のベビーマットにする手もあり。
厚さは何と4cmもあるので、階下に振動が伝わることはまずありません。
日本ではママベベというサイトでのみ販売しています。1㎡当たり8,600円。
対策② 戸当りテープを貼る
室内ドアの開閉音は、戸当たりテープを貼るだけでかなり改善します。
賃貸マンションで原状回復に不安なら、大家にシールを貼っていいか事前に確認しておきましょう。ドアを閉めているときは見えないですし、近隣住民の生活環境を守る目的なので、退去時もそのままでOKと言ってくれる可能性もあります。
「ドアバン」という言葉もあるくらいだから、ドアが多い家や住んでいる人が多い家は特に対策しておきたいですね。
対策③ 後付けドアバンパー
ドアバンパーがない扉にドアバンパーを後付けできる商品。
穴が開くので、賃貸マンションの場合は、大家に相談が必要です。割としっかりした商品だから、ドアバンパーを付けたまま、退去できる可能性もあります。
大人の話し声への対策
騒音クレームの第2位は、大人の話し声・騒ぎ声です。
声は基本的にマンションの壁や床でブロックされますが、壁の薄いマンションやアパートだと対策は困難です。
対策① 窓を閉める
話し声のクレームで多いのが、窓を開けて話す声です。
なので、人が集まっている時や騒がしいときは窓を閉めましょう。
特にマンションのベランダ側の窓は、室内の音がベランダを通って隣の家までクリアに伝わります。
窓を開けていたら、電話で話す内容も隣まで筒抜け。
まずは窓閉めを徹底するだけでも、だいぶ近隣へのトラブルは防げます。
対策② 深夜の集まりを避ける
家で飲み会やパーティをするとき、夜遅くにならないよう、時間帯に注意しましょう。
一般的には夜9時以降に騒がしくしていると、クレームが付きやすいです。
楽器やオーディオの音への対策
騒音クレームの第3位は、楽器やオーディオの音です。
ヘッドホンを使う以外に、次のような防音対策があります。
対策① ソファを置いたりカーペットを敷く
ソファを置いたりカーペットを敷くと音が吸収されやすくなり、防音効果が高まります。
一般に部屋が四角形だったり物が少ないと、音が反射しやすくなります。
家具の置き場所を変えて、空間を四角形以外の形にするのも効果があります。
対策② オーディオや楽器を壁から離す
近隣住戸に近い壁側には、オーディオを置かないようにします。
または、壁から離して設置するようにしましょう。
対策③ 防音カーテンを付ける
防音カーテンも、楽器やオーディオの音を軽減に有効です。
窓を閉めても音は窓から漏れてしまうところを、カーテンで補います。
周囲からの物音も防げるので、一石二鳥ですね。
ペットの鳴き声への対策
対策① 窓を閉める
ペットがいるなら、一年中、窓を閉めたまま生活しましょう。
ペットが窓からベランダへ出てしまう可能性も減らせます。
対策② 防音カーテンを付ける
防音カーテンは、ペットの鳴き声が周囲に漏れる音を減らせます。
ただし、部屋が暗くなるのがデメリット。
対策③ 無駄吠えを防ぐペットフードやグッズを使う
無駄吠えをしつける方法です。
しつけ教室へ通う方法以外に、無駄吠えを防ぐペットフードやグッズがあります。
無駄吠えのしつけプラス
わんちゃんのストレスを減らす「テアニン」が配合されたドッグフードです。
獣医、動物栄養学博士がお薦めする無駄吠え対策「無駄吠えのしつけプラス」
無駄吠え防止首輪
ボタン1つで愛犬のしつけができます。首輪から振動や刺激を与えながら、無駄吠えを減らしていきます。
対策④ 防音ケージカバーを使う
夜鳴きや寝言の多い老犬には防音ケージカバーがおススメです。
値段は高いですが、85デシベルの犬の無駄吠えが48デシベルまで下がるほど、優れた防音性能です。
掃除機や洗濯機などの音への対策
対策① 深夜に洗濯機や掃除機は使わない
洗濯機や掃除機のクレームの最大の原因は、使う時間帯です。
朝や日中はOKですが、夜に洗濯機を回すのは近所迷惑です。
洗濯する時間がない人は、「週末にまとめて洗濯する」「コインランドリーを使う」「洗濯代行サービスを使う」などを検討しましょう。
対策② 防振マットを敷く
洗濯機の揺れが大きくて気になっているなら、洗濯機用の防振マットをおススメします。
振動が余計に大きくなったという意見もありますが、大半はだいぶ静かになったとのこと。
それほど高いものではないので、一度試してみては?
子供の泣き声への対策
対策① 窓を閉める
天気のいい日は窓を開けていると思いますが、泣きだしたら窓は閉めましょう。
窓全開での長時間の泣き声となると、気にならない人はいません。
対策② 近所へのあいさつ
普段から、近隣住民とあいさつしたり、少し話をする仲になっているとトラブルも少なくなります。
実は、相手と親しければ親しいほど、同じ音の大きさでも、音を迷惑だと感じなくなります。
マンションだとそもそも隣の名前すら知らないケースも多いし、コミュニケーションを取りたくない人も多いでしょう。
でも、あいさつだけで騒音トラブルが防げるなら、こんなにお金がかからず、簡単なことはありません。
「いつも子供の泣き声でご迷惑をかけています」くらいの一言でもあればいいでしょう。
まとめ:防音対策はできることから少しずつ
以上、マンションの騒音対策の方法を紹介しました。
音の種類のよって防音のやり方も違いますし、お金もかかります。
全部やろうとせず、まずは「足音・扉の開閉音」の対策だけやるとか、どれか1つに絞るとよいでしょう。