新築マンションを購入したばかりなのに、騒音で悩んでいる。
引っ越しなんてできないよね?
こんな悩みを解決します。
夢の新築分譲マンション。でも、まさか生活騒音で悩むことになるとは思いもよらなかったのではないでしょうか?
マンションを購入した場合、賃貸契約のように「気に入らなかったら引っ越し」ができません。マンションを売却し、住宅ローンを完済する必要があるからです。
この記事では、生活騒音で分譲マンションを引っ越すメリットとデメリットを詳しく解説します。
そもそも、引っ越しが最善の選択肢なのか、についても検討しています。
マンションの騒音で悩んでいる人は、ぜひ最後までどうぞ。
分譲マンションを手放す前に考えたいこと
まずは、マンションの生活騒音トラブルの対処法を見ていきましょう。
生活騒音の原因究明と対策
騒音の原因は何なのかを調べた上で、音に応じた防音を行います。
他の住民から騒音の苦情を受けているときは、「防音マット」「防音カーテン」「窓を閉める」「生活スタイルの見直し」などで対応できます。
他の住民の生活騒音が原因だったときは、基本的には相手に対応してもらう必要があります。
近隣住民とコミュニケーションを取る
騒音主に直接コミュニケーションをとり、正しく苦情を伝えます。
マンション管理会社経由でも構いませんが、伝言ゲームになってしまうので、あまりおススメしません。
いずれにせよ、問題解決に向けて協力をお願いする姿勢が大事です。
分譲マンション売却のポイント
騒音トラブルが解決しないときは、「我慢して生活する」か、「他のマンションへ引っ越しする」かの2択になります。
一方で、分譲マンションを引っ越しするときは、住宅ローンを完済するためにマンション売却が必要です。
分譲マンションを売却するメリットとデメリットや、「売却をおススメする人」「おススメしない人」について、詳しく見ていきましょう。
分譲マンション売却のメリット
まずは、マンション売却のメリットを確認しておきましょう。
分譲マンション売却のメリット① 住みたい場所に住める
希望するエリアや物件に移り住むことができ、ライフスタイルに合った新しい生活を始められます。
予算の都合はあるにせよ、これが最大のメリットですね。
分譲マンション売却のメリット② 生活環境を変えられる
騒音トラブルから解放され、ストレスフリーな生活が送れる可能性があります。
たとえば、自宅でぐっすり眠れるとか、自宅でリモートワークが快適にできるようになる、などです。
もちろん、そのためには物件選びが大切なのは言うまでもありません。
分譲マンション売却のメリット③ 住宅ローンの軽減
今の物件より安い物件に住み替えると、住宅ローンの残債が減るため、経済的な負担が軽くなります。
毎月の住宅ローンの支払いが厳しくなってきた人にとっては朗報ですね。
分譲マンション売却のメリット④ 資産の有効活用
マンション価格が高騰している場合は、売却するだけで大きな利益が見込めます。
まとまった資金があれば、新築物件を購入したり、金融商品に投資したりするなど、有効に活用できます。
分譲マンション売却のデメリット
一方で、分譲マンション売却にはデメリットや注意点も存在します。
分譲マンション売却のデメリット① 住宅ローン完済が必要
マンション売却額が住宅ローン残債に満たないときは、差額の資金が必要になります。
住宅ローンの完済ができなければ、そもそもマンション売却ができません。
分譲マンション売却のデメリット② 売却コストがかかる
不動産売却には、仲介手数料や税金(譲渡所得税など)がかかります。
手元に残るのは、売却コストを引いた額になるので注意してください。
分譲マンション売却のデメリット③ いつ売れるか分からない
マンションが売却は早くて1~2ヶ月ですが、人気のない物件だと6ヶ月~1年、かかることもあります。
売却が遅れると、住み替え計画に影響してしまいます。
分譲マンション売却のデメリット④ 価格変動のリスク
不動産市場は常に変動しているので、売却時の価格が購入時の価格よりも低くなる可能性があります。
数年前に不動産査定をしたことがある人は、改めて査定し直した方が良いでしょう。
分譲マンション売却をおススメする人
分譲マンション売却のメリットやデメリットが分かったところで、実際に「マンション売却で得られるメリットが大きい人」とはどんな人でしょうか?
具体的な5つのケースを解説します。
現在の状況 | おススメ度 |
---|---|
①騒音トラブルで健康を害している | ★★★★★ |
②住宅ローンの返済が困難 | ★★★★ |
③住む場所や物件のニーズが変わった | ★★★ |
④都心から離れた環境で暮らしたい | ★★★ |
⑤不動産売却で利益を出せる | ★★ |
①騒音トラブルにより健康に影響が出ている人
生活騒音により健康上の問題がある人は、マンション売却がおススメです。
たとえば、騒音トラブルでやる気をなくしてしまったり、睡眠障害が起きていたりする人です。
健康を害してまで、そのマンションに住み続ける必要があるかどうか、改めて考えてみましょう。
②住宅ローンの返済が困難で、経済的負担を軽減したい人
収入減少や支出の増加で、住宅ローンの返済が困難になっている人は、マンション売却がおすすめです。
住宅ローン残債よりもマンション査定額が高ければ、住宅ローンが完済できるうえ、手元に資金が残ります。
③転職や家族構成の変化で住む場所や物件のニーズが変わった人
分譲マンションを購入した当初と、現在とでは住まいのニーズが変わっている場合があります。
「子供部屋が2つ必要になった」
「駅近のマンションが便利だと思っていたけど、庭がある方がいい」
「夫婦それぞれの仕事部屋が欲しい」
こういったニーズは出てきていないでしょうか?
住まいは自分の状況に応じて変えられるものです。
いま、改めて住まいを選べるとしたら、どの場所のどの物件を選ぶか?
それが今のマンションでないのなら、ニーズが変わった証拠です。
④都心から離れた自然豊かな環境で暮らしたい人
ガーデニングや家庭菜園に取り組みたいなど、自然豊かな環境で暮らしたい人は、マンション売却がおススメです。
引っ越し先はマンションではなく、一軒家になるでしょう。
一軒家に住めば、近隣住民の足音や扉の開閉音で悩むことはありません。
⑤不動産価格の上昇局面で利益を出せる人
安い時期にマンションを購入した人は、マンション売却で大きな利益を出せる可能性があります。
特にマンション購入後に発展した街では、中古マンションの価格高騰が期待できるでしょう。
なおマイホームは3,000万円の特別控除があるので、利益(マンション売却額 - マンション購入金額) が3,000万円以内なら、所得税がかかりません。
分譲マンション売却をおススメしない人
一方で、騒音トラブルが一時的だったり、マンションの立地や設備がよかったりするときは、マンション売却後に後悔するかもしれません。
マンション売却をおススメしないのは具体的に以下の人です。
①騒音トラブルが解決できる見込みがある人
騒音トラブルが解決の方向に向かっているなら、マンション売却を急ぐ理由はありません。
防音対策や近隣住民とのコミュニケーションを大切にして、共同生活を続ければいいでしょう。
ただし、今のマンション暮らし(築年数・間取り・利便性)に満足していることが前提です。
②マンション売却価格が住宅ローン残債を下回る人
住宅ローン残債が多い人は、マンションを売っても住宅ローンが完済できないことがあります。
足りない分は自分の預金をローン返済に充てるしかありませんが、当然ながらお金が必要です。
つまり、貯金がなければマンション売却ができません。
③マンション売却による経済的メリットが少ない人
マンション売却価格が住宅ローン残債を上回るとしても、経済的なメリットが少ないこともあります。
たとえば、5000万円のマンションを頭金1000万円、住宅ローン4000万円で購入したとしましょう。数年後、マンションを査定に出したらマンション価格が3500万円、住宅ローン残債が3500万円残っていたとします。こうなると、住宅ローンは完済できますが、マンションを売却したあとには何も残りません。
もし、次も新しい物件を購入するとなると、頭金が用意できるか、心配になります。
④住み慣れた環境を大切にしたい人
騒音トラブルがあるにせよ、住み慣れた場所を離れることに強い抵抗がある人は、マンション売却をおススメしません。
引っ越しによる新たなストレスや物件探しの手間を避けたい人も、今のマンションにとどまるのがいいでしょう。
イヤでも、近隣住民と良好な関係を作るしかありません。
⑤マンションのリフォームを行っていて手放すことに抵抗感がある人
新築マンションで入居時に高額なオプションを付けていたり、自分好みの部屋にフルリフォームしている場合は、物件を手放すこと自体に抵抗感があるはずです。
お気に入りの部屋なら、多少の騒音があっても住み続ける、という人もいるでしょう。
以上、分譲マンション売却をおススメする人とおススメしない人を紹介しました。
分譲マンションを売却するかを決める2つの判断基準
ここまでをざっくりまとめると、分譲マンションを売却するかどうかの判断基準は次の2つになります。
「いま現在の理想の住まいとは何か?」
「資金的に引越しは可能なのか?」
1つ目の「理想の住まい」は、自分自身や家族と話し合ってみてください。
2つ目の資金面は、「住宅ローン残債」「貯金額」「マンション査定額」の3つを確認すればOKです。
「住宅ローン残債」「貯金額」は自分で調べるとして、「マンション査定額」は不動産会社に聞かなければ分かりません。
2つの基準がクリアできれば、いよいよ分譲マンションの売却に移ります。
分譲マンション売却の流れ
分譲マンション売却の流れは以下の5ステップです。
各ステップを簡単に解説します。
ステップ① 売却不動産の調査
不動産会社に来てもらい、物件の状態を見てもらいます。
また、同じマンションで売買された過去の売却額や、最近のマンションの売却相場を調べてもらいます。
ステップ② 媒介契約の締結
売却活動をどの不動産会社に依頼するかを決めます。
たとえば「三井のリハウス」を利用するなら「三井不動産リアルティ株式会社」になります。
ステップ③ 売却活動
不動産会社が売却活動を開始します。
たとえば、SUUMOなどのメディアへの掲載や、チラシ配布、メルマガなどです。
物件のアピールポイントは、不動産会社へしっかり伝えておきましょう。
ステップ④ 売買契約
マンションを買いたい人が見つかれば、売買契約を結びます。
ここまで来れば、あと一息です。
ステップ⑤ 決済および物件引き渡し
住宅ローンの決済と物件引き渡しを行います。
引き渡しまでに新しい物件に引っ越しましょう。
引越し先の物件を選ぶポイント
マンション売却と同時に、新しい物件探しを始めましょう。
物件を選ぶポイントは以下の3つです。
ポイント① 騒音トラブルが少ない物件を選ぶ
防音性能の高い新しいマンションを選びましょう。
騒音の加害者になりたくないなら、1階の物件がおススメです。
ただし、どのマンションでも、少なからず騒音トラブルはあります。
「ドシン」という強い衝撃音を絶対に避けたいなら、一軒家が良いでしょう。
ポイント② 住みやすさや利便性を考えて選ぶ
せっかく引越しするなら、理想の生活スタイルで選ぶのがいいですよね。
「仕方なく引っ越す」というネガティブな気持ちで物件を探すと、残念な気持ちになる。
「この街に住みたい」とか「こんな生活がしたい」とか、「ポジティブな引越し」にすると、毎日が楽しくなってきますよ。
ポイント③ 予算に応じて選ぶ
「いくらまでなら支払いができるか?」を決めて、予算から物件を絞ります。
選択肢が多すぎると、物件選びに時間がかかってしまう。
賃貸物件でも購入する場合でも、予算オーバーの物件には住めません。
まとめ:理想の住まいを自問自答しよう
以上、生活騒音で分譲マンションを引っ越すメリットとデメリットを解説しました。
本文にも書いた通り、「理想の住まいは何なのか?」を自問自答することがとても大事です。
理想の住まいが明確になれば、あとは不動産査定して資金面をクリアしていけばいいでしょう。
どうか皆さんが理想の住まいで暮らせますように。